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教員紹介

古谷 大輔 教授

古谷 大輔 教授
  • 研究者名(フリガナ) 古谷 大輔(フルヤダイスケ)
  • 職 名教授
  • 専攻語スウェーデン語
  • 電子メールdaisuke.furuya.hmt[at]osaka-u.ac.jp

■ 外国語学部を目指す受験生の皆さんに

スウェーデンの文学や思想にも大きな影響を与えたドイツの文豪ゲーテは、「外国の言葉を知らぬ者は、自国の言葉についても何も知らない」と語っています。この言葉は、言語を学ぶことの本質を私たちに示しています。外国語を学ぶことは、単に他の言葉を覚えることではありません。異なる文化や価値観に触れることで、自分自身の考え方や言葉への理解を深めるということにほかなりません。異文化への理解は視野を広げ、自分を相対化する貴重な機会となるのです。外国語学部は、世界と出会い、自分と向き合う場でもあります。私は北欧の歴史を研究していますが、歴史の中で出会う他者の声に耳を傾けることで、今を生きる自分自身の声も、より明瞭になっていきます。言葉を通じて世界とつながり、自分自身を深く知る旅に、ぜひ一歩を踏み出してください。皆さんの挑戦を、心から応援しています。

  • 研究分野
    歴史学(西洋史学)
  • キーワード
    ヨーロッパ、北欧、スウェーデン、国家形成、近世
  • 研究テーマ

    私は、ヨーロッパにおける国家形成について、スウェーデン語圏を例に研究しています。国とは、単に制度で成り立つものではありません。人びとの言葉の中に立ち現れ、その言葉が語られる情況によって、国の姿も変わっていきます。たとえば、スウェーデンとデンマークの境界にあるスコーネ地方では、「皆にとっての幸福」を実現する最適な国のあり方―すなわち「レス・プブリカ(共和政)」―をめぐって、人びとは二つの国を天秤にかけ、やがて国のかたちが変化しました。私はそのような歴史の中で語られる人びとの言葉に耳を傾けながら、国というもののかたちの変遷を追いかけています。

  • 代表的著作、論文等

    『礫岩のようなヨーロッパ』(山川出版社)、『論点・西洋史学』(ミネルヴァ書房)、「近世ヨーロッパの「帝国」を考える」(『思想』1203号)

  • 所属学会、その他の研究活動等
    日本西洋史学会、Svenska Historiska Foereningen
  • 担当授業
    ●学部 北欧史概説、北欧史特別演習、北欧文化演習Ⅰ(北欧の地誌)、スウェーデン語Ⅱ(3/4年生向けノンフィクション講読)、スウェーデン語12(2年生向けフィクション講読)
    ●研究科目 ヨーロッパ・アメリカ言語社会論特別研究、ヨーロッパ言語社会動態論、歴史学方法論講義
    ●全学共通科目 学問への扉、大阪大学の歴史-適塾・緒方洪庵入門-