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教員紹介

後藤 恵 助教

後藤 恵 助教
  • 研究者名(フリガナ) 後藤 恵(ゴトウ メグミ)
  • 職 名助教
  • 専攻語ポルトガル語
  • 電子メールmegumi.goto.hmt[at]osaka-u.ac.jp

■ 外国語学部を目指す受験生の皆さんに

わたしはポルトガルの文学の研究をしています。ポルトガル語やポルトガルの文学と言っても、馴染みの薄い方が多いかもしれません。わたしもそうでした。大学に入ってはじめて体系的なポルトガル語やポルトガル文学に触れました。
 わたしが研究しているのはポルトガルの詩人のフェルナンド・ペソーアです。ペソーアは多数の虚構の人格をつくりあげ創作を行いました。絶対的な自我を放棄し、自分という存在を極限まで相対化したともいえます。ペソーアとの出会いは青年期のわたしにとっては衝撃的であり、自分という存在や自らの文化が決して絶対的なものではなく、相対的なものであるという気づきを与えてくれました。他言語や異文化を学ぶことは、他者の考え方や価値観について気づきを得て、自身を相対化して考える術を身に着けることだとわたしは思います。
 外国語学部に入ったら、どのような言語を学ぶのであれ、多様な考えや価値観にじかに触れ、自分の世界を広げていってほしいと思います。

  • 研究分野
    ポルトガル文学
  • キーワード
    ポルトガル文学、詩、モダニズム
  • 研究テーマ

    ポルトガルの詩人フェルナンド・ペソーア(1888-1935)について研究をしています。ペソーアは「異名者」と呼ばれる多数の虚構の人格をつくり創作を行ったことでよく知られています。「異名者」はペソーア独自の文学的概念としてとらえられることもありますが、同時に非常にあいまいなものでもあります。近年の研究動向を追いながら、「異名者」ひいてはペソーアの創作における作者と作品との関係について解釈しなおすことが直近の課題です。

  • 代表的著作、論文等

    「フェルナンド・ペソーアにおける虚構と現実―『不安の書』における「幕間劇の虚構」と「登場人物」に着目して―」 『言語・地域文化研究』31号、2025、pp.1-15。

  • 所属学会、その他の研究活動等
    日本ポルトガル・ブラジル学会
  • 担当授業
    ●学部 ポルトガル語4、ポルトガル語圏文学概論ab、ポルトガル語圏文学演習Iab、ポルトガル語圏文学演習Ⅱab
    ●研究科目 アメリカ言語文化表象論IVAB
    ●全学共通科目 学問への扉