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教員紹介

古川 裕 教授

古川 裕 教授
  • 研究者名(フリガナ) 古川 裕(フルカワ ユタカ)
  • 職 名教授
  • 専攻語中国語
  • 電子メールfurukawa.yutaka.hmt[at]osaka-u.ac.jp

■ 外国語学部を目指す受験生の皆さんに

 私たちが生きている21世紀の世界は中国との関係なしに存在しえません。この先、中国無しに地球は回らないと言えるかもしれません。たとえば、マスコミのニュースに中国のことが話題にならない日はありません。しかし、マスコミで報道されている中国に関する情報は、多くの場合ひどいバイアスがかかっていて、必ずしも信用に値するものばかりではありません。
 中国語は英語に次ぐ第二の国際共通語です。リアルな中国社会をダイレクトに理解するために、中国語を専攻する皆さんには、まず中国語のスペシャリストになることを私たちは期待しています。
 また、中国と言う対象は時間的にも空間的にも巨大で複雑な相手です。悠久の文明的な歴史を持ち、中国大陸だけではなく、台湾や香港、シンガポール、東南アジア、そして世界各地に居住する華人社会を含めて「中華世界」と言うべき空間的な広がりを持っています。この中華世界は、研究対象とするには十分に手ごわい相手であり、中国語専攻で学ぶ皆さんには将来、中国理解のプロになってほしいと願っています。

研究分野 現代中国語文法・日本人学習者に対する中国語教育
キーワード 現代中国語、認知言語学、中国語教育
研究テーマ

 中国語を話す人々は客観的世界をどのように認識し、どのように言語化しているのか?現代中国語の文法や語彙の分析を通して、こんなことを考えています。
 ある事物が持っている個性は、他の事物と比較対照することによって、明確に見えてきます。研究対象とする事物だけを眺めていても、その事物だけが持つ個性は見えてきません。言語現象も同じことで、中国語の個性を知るためには他の言語と比較対照してみることが必要です。その点において、私たち日本語話者は、中国語母語話者にまさる有利な立場にあるのです。中国語を母語とする人々にとっては当たり前の現象も、日本語を鏡に当てて見ることで実に興味深い姿を見せてくれます。
 このような視野から、現代中国語の理論文法や教育文法に関する研究を行っています。

代表的著作、論文等

『現代漢語認知語法與教学語法研究』(商務印書館,北京,2021年)
『中国語と中国語研究十五講』(監訳,東方書店,2021年)
『チャイニーズ・プライマー』(東方書店,2001年)

所属学会、その他の研究活動等 世界漢語教学学会、日本中国語学会、中国語教育学会
担当授業 ●学部 中国語1・2、中国語科教育法、中国語学講義、中国語学特別演習
●研究科目 広域言語実践論、広域対照言語論特別研究
●全学共通科目 中国語中級