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教員紹介

菅原 由美 教授

菅原 由美 教授
  • 研究者名(フリガナ) 菅原 由美(スガハラ ユミ)
  • 職 名教授
  • 専攻語インドネシア語
  • 電子メールy.sugahara.hmt[at]osaka-u.ac.jp

■ 外国語学部を目指す受験生の皆さんに

東南アジア島嶼部、特に現在インドネシアという国になっている地域におけるイスラーム化の歴史について研究しています。インドネシアは現在、世界最大のムスリム人口を抱える民主主義国家ですが、スハルト独裁体制が終わり、特に2000年以降、社会の自由化とともに、若者を中心にしたイスラーム志向が顕著になっています。日本に最も近いイスラーム圏で、日本との関係が深いインドネシアについて理解するためには、地域的、歴史的背景を踏まえた、当地のイスラームの事情について知らなければなりません。「イスラーム世界」は決して一様ではありません。多様でダイナミックに変わっていくイスラーム世界の一端について、一緒に学んでみましょう。

研究分野 歴史学(東南アジア史)、地域研究
キーワード イスラーム / ジャワ語 / 歴史 / 文献学
研究テーマ

東南アジア島嶼部でイスラーム化が始まったのは12世紀で、以降、ゆっくりとイスラームはこの地域に広まり、仏教・ヒンドゥー教王国の歴史が長いジャワ島内陸でも新マタラム王国がイスラーム化します。しかし、ジャワでは国家とイスラームとの関係は常に緊張をはらんだもので、そのイスラーム化の歴史は複雑です。新しい宗教としてのイスラームを国家や地域がどのように受容したかを、ジャワと東南アジア・イスラーム圏の他地域を比べながら、古ジャワ語、ジャワ語、マレー語写本及びオランダ語のアーカイブを分析することにより解明することが私の研究テーマです。

代表的著作、論文等

・菅原由美. 2013. 『オランダ植民地体制下ジャワにおける宗教運動』大阪大学出版会(2014年 東南アジア史学会賞)
・菅原由美. 2018.「出版とオランダ領東インドのイスラーム化-インドネシア近代史叙述とイスラーム・アイデンティティ」小泉順子編『歴史の生成』京都大学出版会. 223-252.
・SUGAHARA, Yumi ed. 2021. Comparative Study of Southeast Asian Kitabs (6): Paradise and Hell. SIAS Working paper series 34. Tokyo: Center for Islamic Studies, Sophia University.

所属学会、その他の研究活動等 インドネシア研究懇話会、史学会、日本イスラム協会、日本インドネシア学会、東南アジア学会、Masyarakat Pernaskahan Nusantara/ Manassa、Vereniging KITLV
担当授業 ●学部 インドネシア語、インドネシア文化概論、インドネシア文化講義I、インドネシア文化演習II、東南アジア社会文化演習II (K)、言語文化比較交流論(H-I)、東南アジア地域研究概論
●研究科目 アジア言語社会動態論、アジア・アフリカ言語社会論特別研究、グローバル地域研究方法論、グローバル地域社会論、グローバル地域研究演習、Global Area Studies
●全学共通科目 歴史学方法論講義、大阪大学の歴史、アジアの文化と社会を知るF