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危機管理シミュレーションを実施

2014.2.28

 大阪大学外国語学部では、去る2月20日(木)に特定非営利活動法人「海外留学生安全対策協議会」(JCSOS)の協力を得て、大学が企画した海外研修中(ベトナム社会主義共和国)に、学生が乗ったバスが交通事故を起こし「死者および多数の重軽傷者が出た」という想定で、事故対応の危機管理シミュレーションを行った。

 学部長を事故対策本部長とし事故対策本部(家族担当、マスコミ対策担当、情報収集・関係部局連絡担当、現地担当、手配・渉外担当、総務・経理担当)を立ち上げ、現地から刻々と入る新しい情報に、実際に携帯電話等も使用し、各担当が対応した。

 シミュレーションでは、教職員が学生の家族、あるいは新聞記者等に扮し、「家族説明会」や「記者会見」も実施した。JCSOSの担当者から、家族役、あるいは新聞記者役の教職員に対して、大学にどのような情報を求めるのか、どのような事項を要求するのかなど、事前に詳細な説明がなされており、事故対策本部との「家族説明会」や「記者会見」では、本番さながらの緊迫したものとなった。家族役からは、リアルな叱責の言葉が飛び出すとともに、詳細な安否情報や現地への渡航の要求があり、新聞記者役からは、責任問題や学生の安否情報、事故の原因、死傷者数、今後の対応などについて鋭い質問がなされた。

 今回のシミュレーションは半日のプログラムであったが、参加教職員約60名は本番さながらの緊迫感を持って事故対策に取り組んだ。「このシミュレーションで体験したことは、今後のためにたいへん有意義な経験になった」との感想が聞かれ、参加した教職員は皆、海外研修を立案するに際して、安全面への留意が何よりも大切であることを再確認し、危機管理意識の重要さを実感した。

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