ポルトガル語専攻主催イベント「ポルトガル語圏アフリカ諸国独立50周年」を開催しました
2025.6. 6
2025年5月31日(土)に、大阪大学箕面キャンパス1階大講義室及びオンラインにて、外国語学部ポルトガル語専攻主催の公開イベント『ポルトガル語圏アフリカ諸国独立50周年』を開催しました。
2025年は1975年に旧ポルトガルの植民地(海外県)であったモザンビーク、カーボ・ヴェルデ、サントメ・プリンシペ、アンゴラが独立してから50周年の節目の年になります。また、これに先立つ1973年には同じく旧ポルトガル領のギニア・ビサウが独立を宣言しています。一方で日本にとってアフリカはまだまだ「遠く」、「馴染みの薄い」地域であり、アフリカにポルトガル語を公用語とする国があるということはさらに知られていません。国内の大学のポルトガル語専攻・学科でも、一部を除いて「ポルトガル語圏アフリカ諸国」については、学習する機会が非常に少ないと考えられます。
このような状況の中、本イベントでは独立50周年を機に「ポルトガル語圏アフリカ諸国」を、本学学生のみならず近隣の皆様にも少しでも知っていただくことを目的としました。
本イベントではテオドリンダ・コエーリョ (Teodolinda COELHO) 駐日アンゴラ大使、アルベルト・パウロ (ALBERTO PAULO) 次期駐日モザンビーク大使、鷹野健太郎前駐日サントメ・プリンシペ名誉領事の3名の外交関係者から各国の独立以来の歴史と今後の展望、そして日本との二国間関係についてご講演いただきました。また、各国をフィールドとして研究する日本の研究者3名に、それぞれのご専門と各国との出会いをテーマにご講演いただきました。
鷹野前サントメ・プリンシペ名誉領事からは同国との縁やエピソードなど、大変貴重なお話をいただきました。リモートで参加された上智大学の市之瀬敦先生からは、ギニア・ビサウのクレオール語との出会いと研究の日々をお話しいただきました。関西大学の青木敬先生には、カーボ・ヴェルデとの出会いと、ポルトガル、ブラジル、カーボ・ヴェルデの音楽と文化概念の比較対象についてお話しいただきました。愛媛大学の栗田英幸先生には、栗田先生個人、愛媛大学、そして愛媛県の各レベルでのモザンビークとの研究・協力交流についてお話しいただきました。

コエーリョ駐日アンゴラ大使

パウロ次期駐日モザンビーク大使

鷹野前サントメ・プリンシペ名誉領事

関西大学の青木敬先生

愛媛大学の栗田英幸先生
さらに、大阪大学外国語学部ポルトガル語専攻の学生が、日本語とポルトガル語で各国の基礎情報について発表しました。アンゴラ及びモザンビークを担当した学生たちは、コエーリョ大使、パウロ次期大使からポルトガル語の表現力と調査内容について好評をいただきました。







コエーリョ駐日アンゴラ大使と発表した学生たち
また、YéréYa Africandance Company様がアフリカ音楽とダンスを実演しました。大迫力の音楽に乗せて、一般来場者の皆様も参加し、会場はさながら現地のようにアフリカダンスに熱狂しました。
大阪大学外国語学部ポルトガル語専攻は今後も、多様なポルトガル語圏文化に触れていただく様々な公開イベントを企画してまいります。


