受験生へのメッセージ
デーヴァナーガリー文字で記すヒンディー語は、英語とともにインドの憲法で公用語とされているインドを代表する言語です。私は15、6世紀のヒンディー語の文学とその背景にあるヒンドゥー教の思想を中心に研究し、現代のヒンディー文学作品を翻訳し紹介しています。
ヒンディー語専攻は阪大外国語学部で最も古くからある専攻語のひとつで100年の歴史があります。「地獄のヒンディー」と呼ばれた時代もあり、私がヒンディー語専攻に入学したころは、厳しい先生方に言語の基礎から応用まで徹底的に叩き込まれました。おかげでインドの大学院に留学したときには、日常会話で困ることはなく、日本にいながらにしてヒンディー語を学ぶことのできるありがたさを感じました。現在も語学をきちんと学ぶというその伝統は受け継がれていますが、決して地獄ではありませんので安心してください。
日本の大学ではレアな専攻分野ですが、日本語よりもはるかに話者人口の多いヒンディー語は実はメジャーともいえます。みなさんもヒンディー語を使ってインドの人々の考え方や文化に触れてみませんか?
授業の紹介
ヒンディー語の基礎から上級まで、段階的に学べる授業を担当しています。初級では文法を丁寧に学び、読み・書き・聞く力をバランスよく身につけることを目指します。中級では、インドの教科書や資料を用いて、ヒンディー語の講読や作文、リスニングを行います。
上級では、ヒンディー文学の精読や、日本語からヒンディー語への作文、古ヒンディー語の宗教文学を読みながら、その思想や背景について考えます。また、インドの文化や社会についての授業も行い、学生同士の討論を通じて理解を深めています。
大学院では、ヒンディー文学や宗教思想に関する研究指導を行っています。共通教育では、初学者向けのヒンディー語も担当しています。
研究活動の紹介
15・16世紀の古ヒンディー語で書かれた文学と、その背景にある宗教思想を研究しています。インドでの現地調査を行い、写本などの資料を用いて、文学作品や詩の表現を読み解いてきました。ヒンドゥー教におけるバクティ信仰に基づく文学や、神を姿かたちのない存在として捉える思想をもつ詩人たちの作品に関心を持ち、文学をとおして宗教思想を考察しています。また、現代インドのヒンディー文学や、インド国外のディアスポラにおけるヒンディー文学活動にも関心があり、現地の作家や詩人との交流も行っています。
- 研究分野
- ヒンディー文学、ヒンドゥー教思想
- 研究キーワード
- ヒンディー語、ヒンディー文学、バクティ、韻律、ヒンドゥー教
- 代表的著作、論文等
- Early Modern Literatures in North India -Current Research 2022–2024- (Heidelberg Asian Studies Publishing, 2025), Triveni, Texts of Three Literary Traditions in Early Modern Languages of North India (Kotoba Books, 2023), Indian and Persian prosody and recitation (Saujanya Publications, 2012), 『ビールーの少年時代』(大同生命国際文化基金, 2006)
- 所属学会、その他の
研究活動等 - 日本南アジア学会, 説話・伝承学会, American Oriental Society, International Conference on Early Modern Literatures of North India
