朝鮮語専攻

朝鮮時代の水軍基地(洗兵館)

韓国料理(ケジャン:カニの醤油漬け)

 朝鮮語は、日本にいちばん近い国で話されている言語です。 朝鮮半島には、現在、大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国の2つの国があります。また、中国、旧ソ連、アメリカ、日本などにも朝鮮語を話す人々が住んでいます。朝鮮語は、日本語と語順がほぼ同じです。また、漢字語などが日本語と共通のものが多く、日本語を知っている者にとっては学びやすい言葉で、日本語話者であれば、おそらく他の外国語を学ぶよりも少ない労力で、ある程度のレベ ルまで到達することができると思います。ただし、発音は日本語より複雑で、難しいです。
本学の朝鮮語は、1963年から専攻としての教育が始まりました。以来50年あまりにわたり、各界に有為な人材を提供してきました。

専攻語紹介

教育・カリキュラム

1年次と2年次においては、朝鮮語の習得が中心です。まず、朝鮮語の文字であるハングルを学びながら朝鮮語の発音を身につけ、文法・語彙を習得していきます。朝鮮語のネイティブスピーカーの教員による会話の授業もあります。このほかに、朝鮮の言語文化や朝鮮の歴史・社会についての講義があります。

 3年次においては、語学力のさらなる向上のための授業と同時に、朝鮮の言語・文化・文学についての講義・演習があります。演習では、 学生自身が自分の研究テーマを設定し、学習・研究を進めます。
4年次においては、卒業論文を作成しなければなりません。

到達度目標はこちら

朝鮮・韓国の言語や文化、社会に関する専門的な知識を身につけたい人。朝鮮語でコミュニケーションする能力を身につけたい人。日本と朝鮮・韓国間の相互理解を深める架け橋になりたい人。現地でも勉強してみたい人。

理解すること

専攻語科目(1年実習) 専攻語科目(2年実習) 専攻語科目(演習)
聞くこと
〈授業で〉
  • 明瞭にゆっくりと話されたら授業での課題や説明を理解できる。
  • 生活の基本的事柄の範囲であれば、説明を理解できる。
〈朝鮮語圏で〉
  • 挨拶やごく簡単な買い物などでよく使われる日常的表現と基本的な言い回しを聞き取れる。

相当レベル CEFR/A1

〈授業で〉
  • 明瞭に話されたら授業に関する課題や説明を理解できる。
  • 社会や文化の基本的事柄の範囲であれば、教員の説明や他の学生のプレゼンテーションを理解できる。
〈朝鮮語圏で〉
  • 個人や家族の情報、買い物、近所、仕事など自分に関係のある領域でよく使われる語彙や表現を理解することができる。
  • 生のメッセージやアナウンスの要点を聞き取るにはまだ困難が伴う。

相当レベル CEFR/A2

〈授業で〉
  • ネイティヴの教員がかなり速いスピードで話しても、ほぼ問題なく理解できる。
  • 未知の内容に関する事柄であっても、教師の説明や他の学生のプレゼンテーションを理解できる。
〈朝鮮語圏で〉
  • 標準語の普通のスピードで話されるテレビやラジオのニュースをほぼ問題なく聞き取ることができる。

相当レベル CEFR/B1~B2

読むこと
〈授業・朝鮮語圏で〉
  • 初級の教科書用に編集された簡単なテクストなら、辞書を用いて理解できる。
  • 生のテクストのうち、朝鮮語の固有語が多く用いられた情緒的文章は、ごく簡単なものなら、誤解は多くとも、辞書を用いてゆっくり時間をかければ理解できる。
  • 生のテクストのうち、漢字語が多く用いられた論理的文章は、辞書を用いて理解できる。

相当レベル CEFR/A1

〈授業・朝鮮語圏で〉
  • 短い簡単な具体的テーマについてのテクストならその場で理解できる。
  • 辞書を用いて時間をかければ、やや複雑なテーマについての文章を理解できる。
  • 広告やパンフレット、メニュー、予定表のような具体的なテクストなら、その場で必要な情報を取り出すことができる。
  • 簡単で短い個人的な手紙や説明文を理解できる。 小説など文学的文章を読むにはまだ困難が伴う。

相当レベル CEFR/A2

〈授業・朝鮮語圏で〉
  • 辞書を用いずに、新聞や雑誌などの長い複雑なテーマについての論理的な文章を読むことができ、その内容をほぼ正確に理解することができる。
  • 辞書を用いれば小説などの現代朝鮮語で書かれた文学的文章を理解することができる。

相当レベル CEFR/B1~B2

表出

専攻語科目(1年実習) 専攻語科目(2年実習) 専攻語科目(演習)
話すこと やりとり会話への参加
〈授業・朝鮮語圏で〉
  • 教員がゆっくり話し、繰り返しや言い換えをし、また自分が表現するときに助けを出してくれるなら、必要に迫られた事柄やごく身近な話題について、過去と未来のことも含めて、簡単なやり取りをすることができる。

相当レベル CEFR/A1

〈授業で〉
  • 教員のリードがあれば、日常生活についての身近な話題や活動、あるいは教科書の内容について、なんとか会話を続けられる。
〈朝鮮語圏で〉
  • 通常の会話を続けていくだけの聴き取り力はまだないが、相手のリードによって日常生活の具体的なテーマや場面についてはやり取りをすることができる。

相当レベル CEFR/A2

〈授業で〉
  • ネイティヴの教員による会話の授業などで、積極的に議論に参加し、複雑な話題に関しても詳しく論ずることができる。
〈朝鮮語圏で〉
  • 旅行中に起きるたいていの状況にちゃんと対処することができる。
  • 母語話者と通常の会話を行うことができ、日常生活を支障なく送ることができる。

相当レベル CEFR/B2~C1

表現一人で行う
報告など
〈授業・朝鮮語圏で〉
  • 自分の住んでいる所や町、知っている人たちについて、簡単な語句や文を使って説明できる。
  • 自分の大学生活や日常生活の大まかな事柄については、過去と未来のことも含めて、なんとか伝えることができる。時間をかけて準備すれば小さいプレゼンテーションをすることもできる。

相当レベル CEFR/A1

〈授業・朝鮮語圏で〉
  • 家族、周囲の人々、居住条件、学歴、職歴などについて、簡単な一連の語句・イディオム・文などを使って説明できる。
  • 十分準備時間があれば、関心を持つテーマについて、短いプレゼンテーションを用意し行うことができる。

相当レベル CEFR/A2

〈授業・朝鮮語圏で〉
  • 日常的で一般的なこと、あるいは自分が興味を持っている分野に関しては、個人的な考えや主張を的確に発表することができる。
  • 十分準備時間があれば、関心を持つテーマについて、長いプレゼンテーションを用意し行うことができる。

相当レベル CEFR/B2~C1

書くこと
〈授業・朝鮮語圏で〉
  • 自分の趣味、関心事、週末や休暇中の出来事などに関してなら、十分の時間をかければ、文法的誤りが多くても、短い説明文や報告文を書くことができる。

相当レベル CEFR/A1

〈授業で〉
  • 簡単な内容については、文法的誤りやテクスト構造上の不適切さはあっても、その場で簡単な報告を書くことができる。
  • 時間をかければ、教科書やビデオの内容要約を書くことができる。
〈朝鮮語圏で〉
  • 簡単な事柄についての短いメモやメッセージ、あるいは礼状などの個人的な手紙を書くことができる。

相当レベル CEFR/A2

〈授業・朝鮮語圏で〉
  • 関心のあるテーマに関して、辞書を用いて、適切な構成で、長い報告や随筆などの文章を書くことができる。
  • 複雑な内容の手紙を、適切な待遇表現を用いて書くことができる。

相当レベル CEFR/B2~C1

その他

1・2年次
目標言語圏又は日本で実施されている公式語学検定試験についての概要
3・4年次
言語の応用力及び地域文化の専門的知識の習得
専攻語科目(演習)
1・2年次
3・4年次
  • 朝鮮の言語、文学、歴史、文化、政治、経済について深い知識を習得し、自分の専門とする分野について文献や資料を読みこなし、卒業論文を作成することができる。
  • 朝鮮語母語話者と接するときに、適切な言語行動を取ることができる。また、日本語話者と朝鮮語話者間の通訳・仲介を速度は遅くとも適切におこなうことができる。

到達度評価制度とは

外国語学部では、専攻語教育に関して、2007年度より「到達度評価制度」を取り入れています。
25専攻語毎に1年次、2年次、3・4年次に分けて提示しています。
その特徴は、以下のとおりです。

  • ・言語学習の「聞き、話し、読み、書く」の4技能のうち、「話す」は「やりとり(対話)」と「表現(独話、発表等)」に分けて考え、計5項目として記述してあります。
  • ・各専攻語の提供する専攻語教育において、何が目指されているのかを示してあります。
  • ・目標の記載は、否定形を使わず「0できる」という能力表現(Can-do Statements)で記述してあります。
  • ・ここに記載されているのは、基本的に本学の専攻語プログラムをきちんと履修すれば長期留学をしなくても
    6割以上の受講生が到達できる目標と考えられています。

この到達度目標の枠組みは、欧州評議会が2001年に発表したCEFR(Common European Framework of Reference for Languages ヨーロッパ言語共通参照枠)を参照して2007年に作成され、2013年に本学外国語学部がめざす教育目標、枠組みに沿った形で全面改定を行い、内容をさらに充実させたものです。
自分の専攻語の目標を見定めて、自分の言語能力を技能別に把握しましょう。卒業時点での目標はもちろん、生涯にわたる自分の専攻語の到達目標を考えて、各段階で自分自身の納得する到達目標を立てましょう。そのような生涯学習の中の位置づけに基づき、学習目標や方法を主体的に考えて「自律的学習者autonomous learner」になりましょう。そのために上の表を活用してください。

学生生活

朝鮮王朝第4代世宗大王の像

韓国料理(ホヤのビビンバ

 朝鮮語専攻の学部生には、学生交換留学制度に基づいた留学の機会が開かれています。留学先はさまざまですが、大韓民国が中心です。留学先での取得単位が、本学での取得単位として認定されることが可能な場合があります。

教員紹介

卒業後の進路

 朝鮮語専攻の前身である大阪外国語大学朝鮮語学科以来、多くの卒業生が商社、販売流通、金融、マスコミ、国際交流、公務員(一般、教職、外務など)その他各界で活躍しています。また、大学で研究・教育に携わっている人もいます。