中国語専攻

 あなたが大阪大学に入学してまず出会う「中国語」は、中国–13億を超える世界一の人口、世界第三位の広さの国土、56の民族、それに伴う数十の言語をもつ–と、世界中に広がる華人社会の共通言語です。言語・文学・歴史・政治・経済・社会などを学ぶ手段としての中国語。これを学ぶことで、学問分野に対する基礎的な知識が身につくとともに、あなたの中国に関するものの見方は、より幅広く、深く、知的なものになるでしょう。また、共通語とはかなり異なった方言(広東語)も学べます。方言は、あなたの中国に対する知識を多角的なものにするための、また、独自の歴史・民俗・風土などを知るための、最良の足がかりとなってくれるでしょう。あるいは、近代から、遥か古代へと遡っていく、歴史的中国語もあります。これを通して、あなたの中国への視点は、時間的な奥行きをもつことでしょう。

専攻語紹介

教育・カリキュラム

言うまでもなく、外国語学習それ自体は自己完結的な閉じられた専門ではない。外国語を学習するということは多姿多彩な世界へと通じ る扉を叩くことである。中国語という扉を叩こうとする諸君が、その扉の向こうに広がる広大無辺の時空間に分け入り、自らの両足で力強く跋渉できる能力を獲得できるカリキュラムを目指したい。

到達度目標はこちら

中国語学習を通じて、中国および中国語圏諸地域の言語、文化、社会についての高度な知識を得たいと考え、そのために深い探究心をもって問題にとりくみ、中国語や日本語(時には英語)で積極的に学習や研究の成果を発信することを目標とするような学生を求めています。

理解すること

専攻語科目(1年実習) 専攻語科目(2年実習) 専攻語科目(演習)
聞くこと
  • 教室における教師の指示(読め、書け、発音せよ…)の内容や、授業運営に関する情報(試験の方法、日時)などの要点を聞き取ることができる。
  • 語や文の意味に関する教員の説明が、限定された語彙と文型でもって、ゆっくり繰り返し話されたものであるなら、大意を推測することができる。
  • 教科書の題材に対する教師の説明(=フレームに関する文字的情報の援助がある説明)であれば、ゆっくり話してもらい、要点を繰り返してもらえば、大意を理解することができる。
  • 日常生活に関する話題で、標準的な発音によって話される個人的発話であれば、その内容を正確に理解することができる。
  • 標準語のナチュラルスピードで話されるテレビやラジオなどの放送は、キーワードを聞き取り、その大意を理解することができる。
読むこと
  • 辞書の助けを借りれば、口語的な文体で書かれた、小話や故事逸話などの大意を理解できる。
  • 辞書の助けを借り、時間をかければ、学習対象の言語が話される地域の文化や社会、時事問題について書かれた短い文章を理解できる。
  • 専門分野(歴史、経済、文学)の初歩的な文献の短い一節を、辞書の助けを借りつつ読み進め、断片的に理解することができる。
  • 日常生活に関する新聞記事やインターネット上の文章などは、基本的に辞書の助けを借りずに、その内容を正確に理解することができる。
  • 現代中国語で書かれた文章のうち専門的な内容のテクストは、辞書や工具書などの助けを借りて、その内容を正確に理解することができる。
  • テレビや映画などの画面にあらわれる中国語字幕を音声とほぼ同じスピードで読んで理解することができる。

表出

専攻語科目(1年実習) 専攻語科目(2年実習) 専攻語科目(演習)
話すこと やりとり会話への参加
  • 日常的な話題(姓名、年齢、居住地、家族構成、日時、時間、距離、方向、数量、嗜好…)であれば、教員から出された単文レベルの質問に対し、単文レベルの1往復の受け答えができる。同様の質問を、他の学習者に対して行うことができ、その答えを理解することができる。
  • 特定の場面(教科書で既習の場面)であれば、話題に関連する複数の語彙や表現を使って、2-3往復の会話を続けられる。
  • 日常的な話題であれば、教員の助けを借りつつ、数往復の会話を続けられる
  • 教科書の題材についてのやや抽象的な質問に対し、自分の考えをまとめて答えることができる。
  • 日常生活における一般的な話題に関する会話であれば、会話の流れに沿って主な内容を正確につかみ、その話題に関して適切な応答をし、会話の展開をすることができる。
表現一人で行う
報告など
  • 用意されたテンプレートに従って、事前に準備をすれば、簡単な自己紹介やそれに類する談話を構成することができる。
  • 特になし
  • 日常的で一般的なテーマについて、個人的な考えや主張を即座に口頭で発表することができる。
  • 特定の専門的なテーマについて、事前に準備すれば、その内容について書面資料を作成し、口頭でプレゼンテーションすることができる。
書くこと
  • 辞書の助けを借り、時間をかければ、文法上のまちがいや表現の選択の不適切さはあるものの、自分や郷里や家族についての情報、日常の体験などについて、口語的な文体で、数文を連ねることができる。
  • 与えられた課題(教科書で取り上げた題材に対する感想など)に対して、辞書の助けを借りつつ、文法上の誤りや、不適切な表現の選択、不自然な文と文の連結は多く見られるものの、200字程度で、文章を書くことができる。
  • 日常的なテーマについて、口語的な文体によって、簡単なメモや手紙、メールなどの文章を書くことができる
  • 専門的なテーマについて、辞書や工具書などの助けを借りて、卒業論文の概要など、まとまりのある一定量の文章を書くことができる。

その他

1・2年次
目標言語圏又は日本で実施されている公式語学検定試験についての概要
3・4年次
言語の応用力及び地域文化の専門的知識の習得
専攻語科目(演習)
1・2年次
3・4年次
日本
全般的なもの
中国語検定試験...等級式、「英検」的
特定の分野
通訳案内士試験…1次試験は中国語以外に、日本の地理、歴史、経済、政治、文化などに関する試験もあり、2次試験は面接形式。
中国
全般的なもの
  • 漢語水平考試(HSK)...世界42カ国で実施されている国際スタンダードの中国語能力試験。基礎、初中等、高等の3レベル。
  • 実用漢語水平認定考試(C.TEST)...初級、中上級の2レベル。
特定の分野
ビジネス中国語検定試験(BCT)
  • ※上記の試験はすべて日本で受験可能
  • 中華世界における言語、文学、社会、文化、経済、歴史などに関する情報を自ら探索調査し、情報を整理し、理解することができる。

到達度評価制度とは

外国語学部では、専攻語教育に関して、2007年度より「到達度評価制度」を取り入れています。
25専攻語毎に1年次、2年次、3・4年次に分けて提示しています。
その特徴は、以下のとおりです。

  • ・言語学習の「聞き、話し、読み、書く」の4技能のうち、「話す」は「やりとり(対話)」と「表現(独話、発表等)」に分けて考え、計5項目として記述してあります。
  • ・各専攻語の提供する専攻語教育において、何が目指されているのかを示してあります。
  • ・目標の記載は、否定形を使わず「0できる」という能力表現(Can-do Statements)で記述してあります。
  • ・ここに記載されているのは、基本的に本学の専攻語プログラムをきちんと履修すれば長期留学をしなくても
    6割以上の受講生が到達できる目標と考えられています。

この到達度目標の枠組みは、欧州評議会が2001年に発表したCEFR(Common European Framework of Reference for Languages ヨーロッパ言語共通参照枠)を参照して2007年に作成され、2013年に本学外国語学部がめざす教育目標、枠組みに沿った形で全面改定を行い、内容をさらに充実させたものです。
自分の専攻語の目標を見定めて、自分の言語能力を技能別に把握しましょう。卒業時点での目標はもちろん、生涯にわたる自分の専攻語の到達目標を考えて、各段階で自分自身の納得する到達目標を立てましょう。そのような生涯学習の中の位置づけに基づき、学習目標や方法を主体的に考えて「自律的学習者autonomous learner」になりましょう。そのために上の表を活用してください。

学生生活

 学生たちの中国語ライフは授業を中心に、中国語劇、中国留学、中国語スピーチコンテスト、中国語カラオケコンテストなどで彩られる。 中国語劇は学園祭の花として誉れ高く、学年の壁を越えた出会いの場でもある。地理的に近く費用も比較的安価なため、在学中に中国や台湾などへ留学する学生が多い。留学経験 豊富な先輩達が優しく相談にのってくれる。スピーチコンテストは世界規模のものから特定企業主催のものまで数多く、多くの先輩が優秀な成績を収めている。 上位入賞者に公費留学の機会が与えられるのが何よりの魅力である。歌の好きな学生たちには中国語カラオケ全国大会という舞台が待っている。また、大阪アジアン映画祭との共催で映画字幕翻訳講座に参加したり、中国語映画に字幕翻訳をつける作業も行っている。

教員紹介

卒業後の進路

就職者全体に対するそれぞれの業種の占める割合は、
2008年度:製造業53%、卸・小売業6%、金融・保険業6%、運輸業4%、情 報・通信業6%、教育・公務8.5%、サービス業8.5%、商社6%。
2007年度:製造業39%、卸・小売業7%、金融・保険業1.7%、運輸業7%、 情報・通信業5%、教育・公務21%、サービス業9%、商社9%。
2006年度:製造業38%、卸・小売業5%、金融・保険業5%、運輸業7.5%、情 報・通信業5%、教育・公務7.5%、サービス業20%、商社12.5%。
なお進路としては、大学院への進学者が毎年数名存在する。