イタリア語専攻

イタリア南部の都市バーリの漁港

おいしそうなナポリピッツァ!

 イタリアは西洋の文化・歴史において重要な位置を占める地域です。芸術、文学、思想、科学、音楽、あるいは映画やファッションにいたるまで、イタリアは中世・ルネサンス以来、独創的な天才を多数輩出し、西洋の文化において大きな存在感を示してきました。イタリア語の習得は、このような多彩な文化領域の研究と実践に直結しています。
 このような重要性をもつイタリアですが、残念ながら国内では専門的にイタリア語を学ぶことのできる教育機関はわずかな数に限られています。その少ないひとつとして、大阪大学外国語学部イタリア語専攻は、よそではできないと自負するオリジナルな教育プログラムを提供しています。

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専攻語紹介

教育・カリキュラム

1年次には、週5コマの実習授業でイタリア語の基礎を習得します。実習の内訳は、総合基礎(週2コマ)、会話、LL、講読(各1コマ)の5コマです。この1年次の授業を通じてイタリア語のしくみを学び、基本的な語彙と表現を習得し、イタリア人との日常のやりとりの基本ができるようになることを目指します。
年次には、同じく週5コマ(上級文法、講読、会話、LL、作文)の実習授業を通じて、読解力と表現力を養成します。2年次の達成目標は、辞書を頼りに新聞の一般的な記事や専門分野の簡単な文章を読むことができるようになること、さまざまなテーマについて自分の考えを述べることができるようになることです。
3・4年次には、それまでに学びとったイタリア語の能力を駆使して、言語、文学、歴史、社会学、美学など様々な文化領域の講義・演習を受講することになります。
3・4年次には毎年半数以上の人が、半年から1年の予定でイタリアに留学しています(英語圏に留学する方もいます)。
またイタリア語専攻では、大学の語劇祭に毎年参加し、イタリア語で上演を行っています。先輩たちに交じって、イタリア語を学び始めたばかりの1年生も立派に舞台に立っています。上演会場には応援に駆けつける卒業生の姿も見られます。

到達度目標はこちら

多様性と伝統を大切にするイタリアとイタリア語に関心を持ち、「陽気で明るい」などといった表面的なイメージに惑わされない分析力と論理性を有し、イタリア語の正確な読解力と本格的なコミュニケーション能力を駆使して、社会への貢献を目指す人を求めます。

理解すること

専攻語科目(1年実習) 専攻語科目(2年実習) 専攻語科目(演習)
聞くこと
  • 個人や家族の情報、買い物や仕事などの日常的な単語や表現を聞きとり、簡単な指示や要求を理解できる。
  • ゆっくりと話された授業での説明やメッセージ、アナウンスの要点を理解できる。

相当レベル CEFR/A2

  • 仕事、学校、娯楽等、身のまわりのことを話題にした日常的会話や生活会話の概要を理解できる。
  • 一般的なニュースについて、何度か繰り返して聞けば要点を理解できる。

相当レベル CEFR/B1

  • 身のまわりのことを話題にした日常的会話や生活会話であれば細部まで理解できる。
  • 一般的なニュースの要点を即時に理解できる。

相当レベル CEFR/B2~C1

読むこと
  • 掲示や内容紹介のパンフレット等の平易な実用的文章や、簡単で短い個人的な手紙を理解できる。
  • 比較的平易な解説文や報道記事を、辞書を使い時間をかければ読むことができる。

相当レベル CEFR/A2-B1

  • 日常言語で書かれたテクストや、起こったこと、感情、希望が表現されている私信を理解できる。
  • 一般的な解説文や報道記事を、辞書を使い時間をかければ読むことができる。

相当レベル CEFR/B1~B2

  • 一般的な解説文や報道記事を、辞書を使いながら短時間で読むことができる。
  • 文学テクスト等、専門分野の文献を、辞書を使いながら読むことができる。

相当レベル CEFR/B2~C1

表出

専攻語科目(1年実習) 専攻語科目(2年実習) 専攻語科目(演習)
話すこと やりとり会話への参加
  • 簡単な指示や要求に対して適切な応答ができる。
  • ゆっくりと話される会話のなかで、言い換えや語句の訂正などのサポートを母語話者から受けながら、自分または第三者の日常的な経験、要求を言語で伝達できる。

相当レベル CEFR/A2

  • 日常的な指示・要求に対して適切な応答ができる。
  • イタリア語圏の旅行中に起こりやすい大抵の状況に対処することができる。

相当レベル CEFR/B1

  • 身のまわりのことを話題にした日常的会話や生活会話がかなり自由にでき、母語話者と普通にやり取りができる。
  • 身近なコンテクストの議論に積極的に参加し、自分の意見を精確に表現したり、他者の発言に合わせたりすることができる。

相当レベル CEFR/B2~C1

表現一人で行う
報告など
  • 自分や家族、生活環境などについて、簡単な紹介を行うことができる。

相当レベル CEFR/A2

  • 日常生活の出来事や自分の意見、計画等について、適切な動詞の時制を使いながら表現できる。
  • 母語話者のサポートを受けながら、簡単な実用的説明を行うことができる。

相当レベル CEFR/B1

  • 一般的な話題について、論点を明確にしながら事実や自分の意見を説明できる。

相当レベル CEFR/B2~C1

書くこと
  • 自分または第三者の日常的な経験、要求について短いメモやメッセージを書くことができる。

相当レベル CEFR/A2

  • 簡単な実用的文章を短時間で作成できる。
  • 時間をかければ、自分の思考内容を文章化できる。

相当レベル CEFR/B1

  • 自分の思考内容を比較的短時間で手紙やエッセイ、レポートの形で文章化することができる。

相当レベル CEFR/B2~C1

その他

1・2年次
目標言語圏又は日本で実施されている公式語学検定試験についての概要
3・4年次
言語の応用力及び地域文化の専門的知識の習得
専攻語科目(演習)
1・2年次
3・4年次

イタリア本国でイタリア語能力検定試験として公認されているものが4つある。ペルージャ外国人大学のCELI、シエナ外国人大学のCILS、ローマ第3大学のIT、そしてダンテ・アリギエーリ協会のPLIDAである。このうち、日本でも受験可能なものは、CILSとPLIDAである。CEFRのレベルとの対応は次のようになっている。

  • 初級(A1) PLIDA A1 (A2) CELI 1, pre-CILS(予定), PLIDA A2
  • 中級(B1) CELI 2, CILS 1, PLIDA B1 (B2) CELI 3, CILS 2, PLIDA B2
  • 上級(C1) CELI 4, CILS 3, PLIDA C1 (C2) CELI 5, CILS 3, PLIDA C2, IT

以上の他に商業イタリア語に特化した CICI (conoscenza dell'italiano commerciale intermdio: ペルージャ外国人大学)があり、CEFRのB1に相当するとされている。
また、日本国内ではイタリア語検定協会が運営する検定試験が年2回実施されている。こちらはイタリア語を学習したばかりの生徒でも受験可能なレベル設定となっている。1年生で4級の検定試験を受けることが可能。2年生から4年生でそれぞれ3級、2級、1級の検定試験を受けることができる。

  • イタリア語圏の言語、文学、歴史、社会、文化に関する専門的知識を踏まえ、テクストの要点のすばやい理解、含意のくみ取りができる。また、文化的差異を意識化しながら、それらの内容を的確な日本語で表現し、伝えることができる。
  • 上記の能力を適切に運用しながら、口頭でのプレゼンテーションや卒業論文の形でまとめることができる。

到達度評価制度とは

外国語学部では、専攻語教育に関して、2007年度より「到達度評価制度」を取り入れています。
25専攻語毎に1年次、2年次、3・4年次に分けて提示しています。
その特徴は、以下のとおりです。

  • ・言語学習の「聞き、話し、読み、書く」の4技能のうち、「話す」は「やりとり(対話)」と「表現(独話、発表等)」に分けて考え、計5項目として記述してあります。
  • ・各専攻語の提供する専攻語教育において、何が目指されているのかを示してあります。
  • ・目標の記載は、否定形を使わず「0できる」という能力表現(Can-do Statements)で記述してあります。
  • ・ここに記載されているのは、基本的に本学の専攻語プログラムをきちんと履修すれば長期留学をしなくても
    6割以上の受講生が到達できる目標と考えられています。

この到達度目標の枠組みは、欧州評議会が2001年に発表したCEFR(Common European Framework of Reference for Languages ヨーロッパ言語共通参照枠)を参照して2007年に作成され、2013年に本学外国語学部がめざす教育目標、枠組みに沿った形で全面改定を行い、内容をさらに充実させたものです。
自分の専攻語の目標を見定めて、自分の言語能力を技能別に把握しましょう。卒業時点での目標はもちろん、生涯にわたる自分の専攻語の到達目標を考えて、各段階で自分自身の納得する到達目標を立てましょう。そのような生涯学習の中の位置づけに基づき、学習目標や方法を主体的に考えて「自律的学習者autonomous learner」になりましょう。そのために上の表を活用してください。

学生生活

猫もイタリアン・スローライフを満喫している。

ローマの街角に停まったFIAT 500!某一味のものかな?


 
 全般的にまとまりのよい専攻ですが、ひたすらわが道を進むマイペースな学生さんもいます。3・4年次には毎年半数近くが、1年程度の期間、イタリアの大学、語学学校や各種専門学校に留学しています(英語圏に留学する学生もいます)。
 またイタリア語専攻では、語劇の上演に毎年参加しています。イタリア語を学び始めたばかりの1年生でも立派に舞台に立っています。上演会場には卒業生の姿も見られます。

教員紹介

卒業後の進路

 各種商社、電器、自動車会社、銀行、服飾関係、教員(英語)、公務員(外務公務員含む)など、文系の一般的な就職先が中心です。イタリアとは直接関係のない方面に就職する人が割合としては多いのですが、イタリア語の能力を買われて採用される人もたくさんいます。