英語専攻の教育目標

大阪大学外国語学部は、大阪外国語大学と大阪大学が2007年10月1日に再編統合して誕生した、旧帝国大学で唯一の外国語学部です。80余年の伝統を誇る大阪外国語大学の専攻語教育と、総合大学としての大阪大学の幅広い教養教育を結びつけて、日本一の外国語学部を建設することを目指しています。英語専攻は、大阪外国語大学の中でも最も古い専攻語の一つ。学界、経済界、マスコミに人材を輩出してきました。

わが国の大学では、1-2年制は通常教養教育を受けますが、その一部として外国語教育を大人数で数クラスだけ受講するのが一般的です。実践的な外国語をきちんと学ぶことはなかなか困難です。それに対して外国語学部では、入学時に専攻する言語を決め、1-2年生で集中的かつ実践的に専攻語を学びます。英語の場合には、リーディング、ライティング、リスニング、コミュニケーション、ディスカッションの専攻語実習の5クラスのほか、1年生はさらに共通教育の英語2クラスも履修しなければなりません。また3年生に進むためには、TOEIC, TOEFLなどの外部検定試験で一定の基準をクリアすることが必要です。実践的な選考後の運用能力を磨くことが、外国語学部の教育の最大の特色です。

しかし外国語学部は、単なる語学学校ではありません。我々は「言語を基底とする世界の言語・文化を研究・教授」ことを目的としています。1-2年生でそれぞれの選考後の運用能力を高めた上で、3-4年生でさらに選考後の運用能力を鍛えながら、それを駆使して、対象とする文化圏の言語、文化を深く学んでいくことを目指しています。3-4年生では、それぞれの専攻語の文化圏の言語、文学、そして社会や文化をテーマとした多彩な演習が設置され、英語圏の言語と文化を多面的に深く学ぶことができます。

私たちが育てようとしているのは、高い英語の運用能力を持つと同時に、英米文化についての深い知識を持つ真の国際人です。