「Folkehøjskole留学体験」髙橋香(留学時4年生)


【留学先学校名】
・Vraa Højskole
(2022年2月~6月)


3年生修了時~4年生の6月まで、大学を休学し、北ユラン地方のVraa(Vrå)という町のフォルケホイスコーレに、約5か月間留学しました。初めての海外留学ということに加え、世界的にもコロナウイルス流行やウクライナの問題などあり不安な状況での留学でしたが、無事に様々な経験をしながら5か月を過ごすことができました。
 3年進級時に、先輩方の話を参考にフォルケホイスコーレに留学すると決め、準備を始めました。たくさんの学校がある中から、デンマーク語の授業があり、普段の大学の授業で紹介された地方や町のうち特に気になっていた地方・北ユランに位置するVraa Højskoleに決定したのが留学の半年以上前のことです。留学前からやるべきことは多く、デンマーク語を使って留学先とやり取りする必要もあったため、期待と不安の入り混じった気持ちで慌ただしく準備を進めていました。現地に着いてからも生まれて初めての海外留学という体験で、苦労も多々ありつつも実りの多い生活が送れたと思います。
 学校ではデンマーク語の授業の他、陶芸や哲学などのコースがありました。コース間の垣根は低く、他のコースの授業を見学に行ったり、他コースの人たちと遊んだりする機会もありました。イベント等では、学校側がそうした機会を提供している時ももちろんあったのですが、生徒たちが自ら動いているものも多かったです。
 学校での生活の中で特に印象的だった体験が、オーデンセでの課外授業です。デンマーク語の授業を取っていた私は、アンデルセン博物館と、現地のお店を訪問しました。博物館の展示や店舗の商品についてデンマーク語で説明を受けたり、同じコースの方々と一緒に街並みの写真を撮ったりしながら、町をまわりました。また、その授業の中心は博物館訪問だったのですが、町を見て回る中で、アンティークショップなど中古品を扱うお店が重要視されているデンマークの生活や、デンマーク人の価値観のようなものにも触れることができました。オーデンセは、大学でデンマーク語の授業を受け始めてからずっと行ってみたいと思っていた町だったため、自分自身で現地を歩いて、実感を伴う学びを得られたことが感慨深かったです。
 留学に行く前は、大変な時期だったこともあり、本当に行くべきなのかどうか悩んだ時もありました。しかし、行ってみた後では、思い切って留学して良かったと思っています。現地の人々の価値観や普段の生活は、実際に自分がその中の一員となってみないとなかなかわからないことだっただろうと思います。準備から実行まで大変なこともたくさん起こりましたが、デンマーク留学は私の大学生活で最も印象深い経験になりました。