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教員紹介

山根 聡 教授

  • 研究者名(フリガナ) 山根 聡(ヤマネ ソウ)
  • 職 名教授
  • 専攻語ウルドゥー語
  • 電子メールsoyamane.hmt[at]osaka-u.ac.jp

■ 外国語学部を目指す受験生の皆さんに

私は南アジアで主要な言語のひとつであるウルドゥー語の文学や、南アジアにおけるムスリムの運動について研究を行っています。南アジアには数多くの言語が話され、これらの言語で書かれた蓄積は大変に豊かです。しかし、多くの人はこの蓄積に触れることなく、英語で書かれた文献で南アジアを理解しようとしてしまいがちです。南アジアの人々が遺した「生の声」の中には、彼らの気持ちや、社会の「雰囲気」が込められているものが少なくありません。彼らの動態の背景となるものや、その言動を精確に読み解くことは、他者を知るうえでとても大切です。ウルドゥー語専攻では1年次に文法を終え、2年次に簡単な読み物を学習した後、3,4年では詩人の伝記や、恋愛抒情詩を通時的に講読することで、彼らの「常識」となる文化を考察します。「ウルドゥー語」という響きが気になった方、ぜひウルドゥーの世界に踏み込んでみてください。

研究分野 ウルドゥー文学、南アジアのムスリム
キーワード ウルドゥー語、ウルドゥー文学、南アジア・イスラーム論
研究テーマ

南アジアにおける特に近現代のムスリムの諸相を、ウルドゥー文学作品などを通して研究しています。19世紀半ばから20世紀半ばにかけてのイギリス植民地下におけるムスリムは、イギリスがもたらした近代的な価値観、教育、政治システムに対して様々な反応を見せました。イギリス政府に協調や迎合したり、あるいは反発したりしました。あるいは、ムガル朝のような「過去の栄光」を懐かしむ記録も残されています。こうした文献が生み出した「インド・イスラーム文化」という概念は何なのでしょうか。また、こうした動きの中には、20世紀半ばのムスリムによる国境を超えたイスラーム復興運動へとつながったものもあります。このような近現代南アジアにおけるムスリムの動きを明らかにしたいと思っています。

代表的著作、論文等

山根聡2011『四億の少数派 南アジアのイスラーム』山川出版社
山根聡・長縄宣博編著2015『越境者たちのユーラシア』ミネルヴァ書房
山根聡・井坂理穂共編著2019『食から描くインド 近現代の社会変容とアイデンティティ』春風社

所属学会、その他の研究活動等 日本南アジア学会 / 西南アジア研究会 / 日本オリエント学会
担当授業 ●学部 ウルドゥー語2,12 / 南アジア文化概論 / ウルドゥー語学演習II / ウルドゥー語III
●研究科目 アジア・アフリカ言語社会論特別研究
●全学共通科目 特別外国語演習