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教員紹介

鴻野 知暁 講師

鴻野 知暁 講師
  • 研究者名(フリガナ) 鴻野 知暁(コウノ トモアキ)
  • 職 名講師
  • 専攻語日本語

■ 外国語学部を目指す受験生の皆さんに

私は古い時代の日本語の文法論を専門としています。以前、国立国語研究所という機関でコーパス(データベース化された言語資料)を作成する仕事に携わっていました。自分自身の研究にも現代・古代の日本語のコーパスを使っており、授業でもコーパスを活用して、古典文学作品の読解の授業や、類義語の分析の授業を行っています。少人数のゼミ形式である演習の授業では、文法や意味・語用論に関する論文を取り上げて講読しています。受講者は様々な外国語を習得しているので(本学部では25言語が専攻できます!)、斬新な言葉の捉え方が提示されることがあり、度々うならされます。こういうところが本学部ならではの楽しい学びであると感じています。日本語専攻には共同研究室という集まりの場がありますが、そこでは学生同士が一緒に勉強したり、雑談したりと、自由に元気に活動する姿が見られます。
研究分野 日本語文法・コーパス言語学
キーワード 文法論、意味論、日本語史、コーパス
研究テーマ

奈良時代から平安時代における日本語の文法、特に、「係り結び」と呼ばれる現象を中心に研究しています。博士論文では、コソによる係り結びの逆接性の意味分類を行い、係助詞コソの持つ強調の性質がどのようなものであるか、そしてそれがいかにして逆接性につながるかを論じました。科研費により助成を受け、コーパスに新たに係り結びの情報を付与し、コーパス内の他の言語学的情報と組み合わせることによって計量的な分析を行っています。また、万葉集や鎌倉時代資料などのコーパスの設計・構築方法について、コーパスをどのようにして文法研究に生かすことができるかについても研究発表しています。

代表的著作、論文等

「逆接句を形成するコソの係り結びとその周辺」(東京大学博士学位論文,2016).『現代語文法概説(日本語ライブラリー)』「担当:パソコン言語学(コーパス言語学)」(朝倉書店,2020).『コーパスで学ぶ日本語学 日本語の歴史』「担当:奈良時代」(朝倉書店,2020).

所属学会、その他の研究活動等 日本語学会、萬葉学会、訓点語学会
担当授業 ●学部 日本語3、日本語12、日本語学講義Iab、日本語学演習Iab、国語科教育法V、日本語学概論
●研究科目 日本語学研究III
●全学共通科目 日本語・日本文化を考えるB