学生の声②



「少数精鋭。
 そして、マイナー言語から生まれる
 一体感。」


デンマーク語専攻4年生
西山知佐





 

 デンマーク語専攻の特徴は何と言っても、少数精鋭ということ、そして、この言語を専攻している人は日本で自分たちぐらいしかいないという、その極端なマイナーっぷりから生まれる一体感です。「デンマーク語・英語辞典」という赤くて分厚い辞書を持ち歩いている人を見るだけで、例えあまり知らない人であっても、ものすごい親近感が生まれます。多くの人が留学に行く3年生までは、常に授業で同じメンバーと一緒なので、みんなで集まって遊ぶことも多く、必然的にとても仲良くなります。


北欧スタイルのクリスマスパーティー
 同じ北欧ということで、スウェーデン語専攻と合同の授業があったり、クリスマスにはルシア祭という、デンマーク語、スウェーデン語専攻合同での北欧式クリスマパーティーが開かれたりするので、スウェーデン語専攻との親交も深くなります。ルシア祭では、北欧の伝統的なケーキを自分たちで焼いて食べたり、プレゼント交換をしたりするのですが、ここでなんと、先生方のサンタコスプレ姿が見れちゃったりするので、これも私たちの専攻ならではの大きな特権の1つだと思います(笑)


親身に相談に乗ってくれる先生方や、明るく優しいネイティブ先生の存在
 これだけ小さな専攻だからこそ、先生方の存在というのは非常に重要になってきます。デンマーク語専攻の先生方は、非常に優しい方が多く(テストや成績などはまた別ですが(笑))、個人的な話ですが、私が病気などで大変な状況に陥っていた際には、何度も心配してメールしてくださったりと、親身に相談に乗ってくださり、精神的に非常に助けられたことがあります。このようなことは、学生数の多い大学、学科では、なかなかないことではないかと思います。また、言葉を学ぶ上で、実際にネイティブの人と話すことは非常に大きな意味を持ちますが、間違いを怖れてなかなか話せなかったり、話すたびに自信を失ったりしてしまう場合が多いと思います。しかし、私たちのデンマーク人のネイティブの先生は、元気で明るく、とても優しい方で、基本的にほめて伸ばすタイプなので、話すのがどんどん楽しくなるような環境を作ってくれます。先生の話を理解できるようになればなるほど楽しくなり、それに合わせてどんどん先生に話したいことも増えていくという、正の連鎖を生み出す授業をしてくれるので、そんな先生となら、デンマーク語を楽しく学んでいけること請け合いです。


地域に向けた取り組み
 3年生になると、デンマーク語専攻の言語ゼミ、文学ゼミ、社会ゼミ、歴史ゼミから、各自興味のある分野のゼミを選択して入ります。私が所属している社会ゼミでは、昨年、「デンマークを知ろう!」というセミナーを一般向けに開催しました。デンマークに少しでも興味や関わりのある一般の方に、私たちがデンマーク語専攻で学んでいること、実際にデンマークに研修に行って学んだことを、知ってもらおう、研究成果を地域に還元しようという目的で始まった取り組みです。そのために、ゼミでは何度も本番を想定した準備を重ねるのですが、何度もダメ出しを受けながら改善していくことで、分かりやすい発表、説明の仕方というものも学ぶことができました。本番では、至らぬ点も多々ありましたが、比較的良い評価を頂くことができ、また一般の方から更なる疑問点やフィードバックを頂いたことで、自分達で自己完結してしまうのではなく、さらに研究を深めるきっかけにもなりました。このセミナーは私達にとっても非常に有意義な機会であったと思います。




写真:千々岩 宏晃